Moët & Chandon “THE NOW” - 最高の「今」を演出するシャンパン(2015. 11)

 
フランスのシャンパン製造会社Moët & Chandonが、新しいブランドコンセプト“THE NOW”のグローバル広告キャンペーンを始めました。ブランド・ムービーは下記URLからご覧ください。
※酒類のページにつき、年齢確認があります。
 
 
プレス・リリースによると、“THE NOW”は「『今(now)』という一瞬を、最大限に楽しむ」をテーマとしており、イメージにあわせて動画を作成しています。Moët & Chandonといえば著名人のパーティや表彰式などのイメージが強かったのですが、一般消費者のイベントや記念日などへ焦点をあてている点が新鮮です。
 
日本では、シャンパンのブランドとしてMoët & ChandonのほかにもKrugクリュッグ)やVeuve Clicquot(ヴーヴ・クリコ)なども有名ですが、これらはすべてLVMHの傘下ということです。また、Dom Pérignon(ドン・ペリニヨン)はMoët & Chandonの一銘柄となっています。これらから、いかにLVMHの影響力が強いかがわかります。(Wikipedia ”List of Champagne houses”

Aldi "Now This is Christmas" - クリスマスの舞台裏を映したCM (2015. 11)

 
ドイツに基盤をおくディスカウントストア・チェーンのAldiが、オーストラリアでクリスマスにむけたCMを公開しています。
 
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内容は、クリスマスの「演出する側」を描いたものです。家族や知人を楽しませるため、親などの演出する当事者がいだくパニックやストレスを表現しています。CMのメッセージは、Aldiがこれらのストレスをやわらげる、というものです。
 
日本におけるクリスマスの経済効果をしらべてみると、2005年に現在の第一生命保険*1が試算を出していました。そのレポートによると、2005年の生産波及効果*2でおよそ1.1兆円、名目GDPで約7,400億円の押し上げ効果がある、としています。これからのクリスマスでは、主催者へひとこと感謝のことばを伝えてあげると、苦労もむくわれるのではないでしょうか。
 

*1:2010年に株式会社へ組織変更。wikipediaを参照

*2:経済効果を分析する方法のひとつ。川崎市ウェブサイトを参照

HP "Keep Reinventing" - Star WarsとのタイアップCM (2015. 11)

 
コンピュータ関連製品を取り扱うアメリカの企業Hewlett-Packard Company(以下HP)が、2015年12月に公開の映画”Star Wars”とタイアップ*1した、テレビ・コマーシャルを公開しています。
 
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その内容は、10代の少年が自宅のガレージで廃材やHPのコンピュータを使い、映画に登場するドロイド(ロボット)「R2-D2」を製作するというものです。いままでの映画でR2-D2は宇宙を舞台に活躍してきましたが、街なかを移動する様子は新鮮に映ります。マニピュレータ(機械の手にあたる部分)をつかった演出などは、タイアップならではのアイディアです。
 
しらべてみると、映像製作会社のLucasfilmが映画の公開に先立ち、大規模なタイアップを進めていました(プレスリリース)。日本のニュースでも、ANAの航空機南海電鉄の車両をラッピングしたことが話題になりました。日本のプレスリリースでも発表しているように、Star Warsはいまや映画の枠を超えたひとつの「イベント」として考えたほうがよいのかもしれません。
 

*1:結びつき(tie-up)によって相乗効果を得ようとする商法。Wkipediaを参照

Barnes & Noble "new holiday ad" - 顧客とのつながりを意識したTVCM (2015. 11)

 
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アメリカの小売企業で、書籍を主に取り扱うBarnes & Noble が、ホリデーシーズン*1に向けたキャンペーンCMを公開しました。CMの内容は、歌手のTony Bennettさんと音楽家のLady Gagaさんがデュエットを組み、店内を歩きながら冬の定番曲「Baby, It's Cold Outside」を歌うというものです。
 
 
WSJの記事によると、このCMは企画やキャスティングを74歳の会長Leonard Riggio氏が担当したそうです。会長がみずから企画に参加しているところからも、力をいれたキャンペーンであることが想像できます。「店舗で商品を選ぶ楽しみを提案する」という、店舗販売を中心とする同社ならではの内容となっています(プレスリリースより)。
 
Barnes & Nobleは2016年から試験的な店舗を導入すると発表しており、このキャンペーンも2016年以降の計画を意識しているようです(WSJの記事より)。Amazonも実店舗での書籍販売を開始しましたが、書店のあり方を改めて考える時期になったのかもしれません。Barnes & Nobleの新しい店舗がどのようなものになるのか、今から期待しています。
 

*1:クリスマスから年末年始にかけての期間。こちらを参照

SONY "FES Watch" - 動画マニュアルの可能性 (2015. 07)

 
総合電機メーカーのソニーが、腕時計「FES Watch」の一般店頭販売を発表しました。FES Watchは、文字盤とベルトに電子ペーパーを使用した腕時計です。資金調達にクラウドファンディングを用いたことでも話題になりました。
 
 
2015年6月に公開している製品を紹介する動画も興味深いのですが、今回は製品の使い方を説明した動画に注目しました。マニュアルのページで「代表的な使い方」や「時刻の表示」など、複数の項目を動画で説明しています。一部のユーザには、動画による解説のほうが紙やPDFのマニュアルよりも気軽に利用できそうです。
 
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なお、FES Watchのサイトにある電子ペーパーの可能性を紹介した動画も一見の価値があります。じっさいに電子ペーパーを切ったり、穴を開けたりしても動作する様子に未来の可能性を感じます。今後、電子ペーパーソニーを代表する製品のひとつに成長するかもしれません。

 

Apple "Apple Pencil" - デジタル・スタイラス市場の開拓 (2015. 09)

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今回は、デジタル製品などを開発する多国籍企業のApple*1が、発売を開始した"Apple Pencil"の動画を取りあげます。Apple Pencilとは、タブレット端末*2へ入力するためのペン型デジタル・スタイラス(digital stylus)です。2015年9月に発表があり、2015年11月から発売を開始しました。(Wikipedia「Apple Pencil」
 
ビデオでは、Apple Pencilによる細かな描写や配色の実現する様子を紹介しています。このビデオから、Appleスタイラスを「ペンの代用」としてとらえていることがわかります。いままでのスタイラスでも線画の描写はできましたが、あくまでも「指の代用」という位置づけでした(wikipedia「タッチペン」)。
 
発売時点でのAppleは、Apple Pencilをクリエイティブツールのひとつとしてとらえているようです(Appleウェブサイト)。ただし、今後の開発によってはクリエイティブに限らない、「ペン型の入力機器」として市場のすそ野を拡げるかもしれません。市場が拡がることで、従来のスタイラスペンタブレット、筆記具などの市場と競合する可能性があります。
 

SONY "α7R II" - デジタル・カメラで撮影したプロジェクト・ムービー (2015. 09)


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今回は、電機メーカーのソニーが公開しているデジタル・カメラのプロジェクト・ムービーをご紹介します。この製品は、日本で2015年8月に発売を開始した*1「α7R II」という一眼レフ型のデジタル・カメラです。多機能・高性能という点にくわえ、40万円前後という販売価格も話題になりました(たとえばデジカメ Watch)。
 
この動画、すべての素材をα7R IIで撮影しています。一般的に、動画を撮影するときは専用のカメラを使いますが、デジタル・カメラでも見劣りしない映像を実現しています。一般ユーザ向けとしては高価格帯のカメラですが、プロ向けとして考えるとリーズナブルともいえます。
 
過去にデジタル一眼レフカメラを使ったPVとして、AKB48の「10年桜」が話題になりました(ビデオSALON)。記事によると、こちらはキヤノンの「5D MarkII」で撮影したそうです。今後、デジタル・カメラを使用した商用の動画を目にする機会が増えるかもしれません。

*1:価格.comを参照